虚無なはずなのに感情が煩い

今年の春、新卒でSEの仕事に就いた


入社してまもなく、三ヶ月の研修があり

同期と助けられ助け合いながら何とか乗り切った


同期とは皆仲が良かった


正直、研修は同期がいたからやり遂げることが出来たんだと思う

活気があって楽しかった


今月、晴れて配属先が決まりとある会社に派遣することとなった


先輩方、皆優しかった

優しく迎え入れてくれた


早一か月が経とうとしている今日この頃


四回目のお給料をいただき、七月が終わろうとしている




正直、すごくつらい


しんどい。苦しい。とにかく苦しい


こんなはずじゃなかった


雑踏の中、何とか都会の中心で会社員をやっているけれど


ここ最近、ずっと胸が締め付けられるような

ぎゅっと痛くて苦しくて


時々、涙が勝手に溢れて止まらなくなる

呼吸もできなくなる


なにも、わかりやすくパワハラを受けているわけではない


本屋やラーメン屋のバイトをしたときよりもまだ穏やかな方だと思う


先輩も優しいはず、なんだ


優しいはずなんだけど…


最近は何だか、その先輩が苦手


何なら、今所属している組織

今所属しているオフィス全体がもう、苦手かも


直属の先輩は出会って最初、安心させてくれた

不安に寄り添ってくれた

「仕事がつらいとか、何かあったら遠慮なく言ってくれていいからね」

と言ってくれた


それなのに、その先輩に相談することができない

相談したくないなって思ってしまう


入ってまだ一か月も経っていない新人が

「苦しいです」

なんて言えるわけがない


近頃、何だか先輩や上司の方々はとても忙しいみたいで


私は、延長されまくるリリースの時期であるプロジェクトに配属が決まってしまったから

正直言えば、やるべき仕事は私自身ない


しかし、何もしなくていいわけではなく、

プログラミングのコードを読み込む、テストをするために

コードの意味・意図をまとめる


説明できるようにならないといけない


そのために、ここ一か月はずっと勉強の毎日


学生の頃からプログラミングは好きだったし

「将来くいっぱぐれない技術やキャリアを持つために」と言って

SEの職を選んだ


自分で仕事内容を聞いて、この仕事をやってみたいと思った


しかし、いざ実際にやってみると

もう自信がなくなってくるぐらいに難しすぎて


「わからないところがあれば、放置せずに聞いて」

と言われたので、調べてもわからなければ聞くようにした


最初は優しく丁寧に教えてくれた


でも、ここ最近。半月を迎えたころには

理解しているかを確認するための説明を求められる頻度が増えた


確かに、アウトプットは大事

説明が出来て、初めて理解したと言えることには納得する


しかし、私にはまだ難しすぎて答えられないものの方が圧倒的に多かった


先輩はヒントを出したり、別の言い方で例えたりしてくれるが

答えられないものばかりだった


次第に、説明の要求が増えてきて

説明がしっかりできない、わかっていても相手に伝わらない


「え、え…?つまり、どういうこと?」

と言われてしまうと余計に頭が真っ白になる

別の言い方を考えようとしても、私の知ってるキーワードが覚えたての単語でしかない分

同じような説明になってしまう


「これじゃ、さっきと同じ説明だよね…」

と思ってしまったら言葉がでなくなってしまう


言葉に詰まる

理解をすることが目的ではなく、正解を探すだけの目的と化してしまっている


「こう言ったら、また何も分かっていないって思われるかな…」


こう思ってしまったら、どんどん自信がなくなってしまった


それでも話を聞いているだけでは宜しくないので

自分からも認識が間違っていないか確かめるために

「つまり~ということですか?」と聞くようにしている


説明しようと冒頭の言葉を口にすると、遮られてしまった時があった

「違う違う、だから!こういうことじゃなくて!」

どんどん声が大きくなっていく先輩に怖くなってきてしまった


しかし、先輩の説明を改めてしっかり聞くと

私の言おうとしていた説明と一致していた。認識に間違いはなかった

私の言葉の選び方が誤っていたのかな…


最近となっては、教えられたことの延長の部分まで聞かれるようになった

10を教えられたあとに、15までの説明を求められるイメージ


指示通りに動いた結果、指示したことも忘れてしまわれたのか

後になっていかにも私が独断で起こした行動だと勘違いされたこともあった


まだ取り掛かってすらいないプログラミングのコードの説明を

求められるといよいよ混乱する


何よりずっと一番苦しくてつらいのが


説明を求められたときに、どうしてもわからないので

「申し訳ありません。わかりません」

と言うと

「だから、○○をするってことは~だから、それを説明してほしい」

「前にも話したと思うんだけど」

と苦笑されながら言われたり、圧のかかった口調で言われると


いよいよ、胃も痛くなって息が苦しくなる


確かに私の理解力は乏しい


それにしても、さも

「これほど何度も言っているのに、まだ理解しないのか」

「これぐらいのことも覚えるのが遅いんだな」

と思われているようで、怖くなる。実際には、言われてないんだけど




新卒って、皆こんな感じで働いているのかな


きっと、こんなの世に出たばかりじゃ当たり前だよって

思われることが多いんだろうな


でも、どうしてだろう


当たり前だったとして、吐き気や動悸に耐えながらも

皆平気なふりして働いているのかな


胃痛に耐えて、目眩にも耐えて

家に帰れば涙が勝手に出てくるのも

当たり前なのかな


まだしてもいない仕事の説明を求められて

結局うまく答えられなかったら注意を受ける


人間だれしも完璧ではない

知ってる


私もそう思って最初は飲み込んでいた


でも、やっぱり苦しい


仕事を振られるのも、新しい仕事を覚えるのも


先輩が上司とミーティングしていてうまく物事が伝わらず

困惑しているのをみていると

皆完璧じゃないんだなって思う反面


この仕事を全力で覚えて頑張ろう、役に立とう

とは思えなくなってしまっている


あまりよくはないんだけど


よくわからないプログラミングのコード

何度読んでも混乱する横文字ばかりのキーワード

もう読みたくもない


ノイローゼになってしまいそうで


頭がぐしゃぐしゃになる


仕事に手がまわらない

ちゃんと仕事しなきゃ、って思っても

頭がぼーっとしてしまう


苦しくなって、なんでSE職に入ったんだろうって


ずっと考えている


時間ばかり気にしてしまう

もう、くいっぱぐれない技術力とか、どうでもいい


多少給料が安くなってもいいから


全く別の職業に行きたい


これが甘えだって言われようものなら

そうなのかもしれない、って納得するだろう


納得したとして、この先飲み込んでやっていけるかというと自信はないんだけど


もう、どうしたらいいかな


この先が、わからない


相談したくても、相談するほどのことじゃないんじゃ…?と思ってしまって


自分の抱えている今の感情が誰しも当たり前の事なら


私はもう、私を見つけられなくなってしまうかもね

Cosmos

Keep waiting...to swear

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